がんによる痛み 患者自身が出来る取り組み
がんによる痛みの評価
がん患者の痛みは「がんによる痛み」「がん治療による痛み」「がんやがん治療と直接関連のない痛み」に分けられます。がん患者の痛みを緩和し、生活の質を高めるためには痛みの評価が重要です。
痛みの評価は、問診による患者の主観的体験の把握、痛みのある部位の視診や触診、画像診断など包括的に行われます。
問診時には以下の点に注意して聞き取りを行い、痛みの評価をします。
- 痛みの部位と痛みが生じた時期
- 痛みの強さ
- 痛みのパターン
- 痛みの性状
- 痛みの治療の効果
がん患者において、がん治療の効果や先行きの不安、孤独感などは、患者に痛みをより強く感じさせる要因となります。心理社会的側面のアセスメントも、痛み治療に重要となってきます。
がんによる痛みの緩和 自身で出来ること
がん性疼痛の治療は薬物療法が基本となってきます、副作用予防や症状軽減のため非薬物療法を実施していくことも重要です。
今回非薬物療法 実施時のポイントを挙げていきたいと思います。痛みを和らげるために、こんなケア、工夫を提案。
- ぐっすりと眠る
- 体と心を休めることが大切
- リラックスする
- 筋肉をほぐすストレッチ体操など
- 深呼吸・腹式呼吸を取り入れる
- うまく気晴らしする
- 音楽を聴く:自分の気に入った音楽、気持ちを落ち着けさせる音楽を聴いたり、声を出して歌ったりする
- テレビを見る:興味ある番組、楽しい番組を観る
- おしゃべりする:家族や時には友人と話す
- 家事をする:痛みが強くならないように、椅子を用意して料理するなど工夫する
- 趣味を楽しむ:痛みが出にくい楽な姿勢を選ぶ
- 軽い運動を取り入れる
- 散歩
- 体操:テレビやラジオの体操、室内やいすに座ったままでもできる体操もあります
- 安静にする
- 痛みが強いとき、体の疲れを感じるときには、安静にし、休息をとることが大切
- 適切な休息は体にとても良い効果をもたらします
- マッサージ:筋の緊張を和らげ、リラックス効果をもたらす
- からだに痛みがあるときは、痛みの場所をかばうために周りの筋肉がこわばるため、マッサージが心地よい効果をもたらします。ご家族に痛みのある場所をさすってもらうだけでも、痛みが軽くなることもある
- 痛みの強い場所のマッサージはかえって、痛みを悪化させることもありますので、医師に相談する
- 骨転移による痛みに対しては、病変のある骨への荷重を減らすために、コルセット・カラー・杖・歩行器の使用について医師・看護師などに相談する
- 温める:筋緊張を緩めたり、血行を増やすことによって痛みを緩和する。
- 冷やす:局所の解熱や血管を収縮させることによって痛みを緩和する。
- ⇒温めるまたは冷やすについては、病態を把握したうえで自分が心地良いと感じる方を選択する
- ひとりで抱え込まない
- がん患者は孤独を感じやすくなってる面があるため、患者を支える人たちは周りにたくさんいること、また医師や看護師・薬剤師などたくさんの医療従事者が患者を支え続けることを説明し安心してもらう
まとめ
がん患者の疼痛治療は薬物治療が基本となりますが、その他放射線治療や神経ブロックなど多数の治療方法もあります。また自分自身で出来る痛みの対処法として今回工夫できる点を提案しています。自分自身で痛みを予防したり、生活を見直すことで痛みを和らげることができるのです。
痛みは、日常生活で起きる感情など様々な要因によって、良くも悪くもなります、良くしているもの悪くしているものを把握して改善していくことが重要です。
その他
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